ガパオ(กะเพรา)

英語名「Holy basil」、薫り高いタイハーブです!

「ホーリーバジル」で検索すると、「トゥルシー」 というインドの伝統医学アーユルヴェーダ における呼び名や、効能などがたくさん出てきます。世界的にはメディカルハーブの一つとして知られているようです。

が。タイ料理好きな私の認識は、良き香りを持つタイ食材の一つ。多くの日本人も「ガパオライス」は聞いたことがあるかと思います。この「ガパオライス」という言い方が正しいかどうかはさておき、その「ガパオ」の正体がこちらです。

タイ料理ではこの葉を摘んで使うのですが、灰汁が強く、料理で使う葉を摘み終わる頃には指先や爪が真っ黒になります。ただし、先にも書いたようにその香りは絶品!料理には最後に加えて、火を通すのはさっと。葉が鮮やかなグリーンになればそこでOK。

食べた際、口の中に広がる芳香はこのガパオならでは。決して他のものでは代用できません。

傷みやすいガパオは新鮮なうちに茹でて冷凍がおすすめ。

さて、このガパオなる葉物、非常に傷みやすく、なんなら葉を摘んで洗い、その辺にちょっと置いておくだけで色が黒ずんできてしまいます。冷蔵庫で保存しておいても同じ状況に。

よってこのガパオ、新鮮なものが手に入ったらその日のうちに冷凍保存まで持ち込んでしまいましょう!まずは葉を摘んでボウルに水をためて洗い、

大きめの鍋に沸かしたたっぷりのお湯で色が変わる程度にサッと茹で、

その後、冷水にさらして熱を完全に取ります。その後水からガパオを引き上げ、

ぎゅっと水気を絞り、使いやすい分量のお団子に 。

最後に、先の「ガパオ団子ちゃん」を一つずつラップに包み、フリーザーバッグに入れて冷凍庫に放り込めば作業完了です!

使う際には数時間前から冷蔵庫に移動してゆっくり解凍、がベストですが、お急ぎでしたら常温に放置、ラップごとぬるま湯に放り込む、レンジの解凍機能を使う…等々、好きにしてOKです。

「赤ガパオ」は、より薫り高いシロモノなのでおすすめ、だそうです。

ちなみに、ガパオには上の写真のように、赤い品種が存在します。こちらの赤ガパオの方がスパイシーで薫り高くお勧め、とは、とあるタイ料理の先生の教え。

以来、ガパオを買う時に赤があれば、迷わずそちらを買うようにしています。いつか、その違いが分かった上で選ぶ人間に私もなりたい…と思ってはいるものの、その道のりはかなり険しそうです。

ガパオを使ったおいしいタイ料理たち。

ガパオを使ったタイ料理といってまず一番に思い出させるのは当然こちら、何かしらのお肉とガパオを一緒に炒めた、日本で一般的に「ガパオライス」と称されることのあるアレです。でもその呼び方だと「お肉はどこに行っちゃったんだよ。」という話になるのですが、もうここまで「ガパオライス」が浸透してしまった今となっては致し方ないのかしら…と半ば諦めた気持ちでおります。

ちなみに上は「鶏肉×ガパオ」バージョン。他にも「豚肉×ガパオ」とか

「海老×ガパオ」もあるし、

ピータンバージョンもあります。さらにこの一皿は「揚げガパオ」付き。これがまたおいしいのです!

そうそう。先ほど「海老×ガパオ」が登場しましたが、「イカ×ガパオ」もなかなか良きです。

さらには炒め物ではなく、こんなガパオの使い方もあります。

この通り、ガパオはいろいろな食材と相性良しです。特に炒め物!よってガパオを炒め物に加える際には、鶏肉や豚肉にメイン食材を限定せず、いろいろ試してみていただきたいです。意外なおいしさ、お気に入りの味を発見できるかもしれませんよ!

それにしても日本語表記がどうして「ガパオ」になったんだろうなー。タイ語の発音を何度聞いても「カプラーォ」と聞こえるの、私だけ?