豚の角煮、ベトナム式とタイ式の違いを知る。
先日、こちら↑のレストランで初めて食べたベトナム式の豚の角煮、「 Thịt kho trứng(ティッコーチュン)」。その時にタイの豚の角煮「 ไข่พะโล้(カイパロー)」と似てるな…と思ったのですが、実際に作ってみると細かなところで違いがあれこれ。
豚肉ブロック、ゆで卵、厚揚げ、砂糖(ココナッツシュガー)、ニンニク、パクチーを材料として使うのは一緒。そして、砂糖をカラメル状にして水に加える点も共通しています。
では違いは…というとこんな感じです。
タイ式の特徴 | ベトナム式の特徴 |
・シナモンスティックや八角などのホールスパイスを加える。 ・シーユーカオ、シーズニングソース、オイスターソース、シーユーダムなど様々な調味料で味を決める。 | ・ココナッツウォーターを加える。 ・醤油系は「ヌックマム」のみ。 ・仕上げに胡椒で味にアクセント。 |
この後いろいろ調べていくと、実はベトナム式の豚の角煮にはシーズニングソースが入る醤油風味のものもあることがわかりました。そちらの方がカイパローに近いのかな。
それはさておき、このような特徴を持つベトナム式の豚の角煮、早速作ってみましょう。
ベトナム式の豚の角煮「 Thịt kho trứng(ティッコーチュン)」 の作り方。
まずは砂糖を少量の水で煮溶かしカラメルに。これをお湯で伸ばし、カラメル液を作ります。
そのカラメル液、ニンニク、調味料を混ぜたところに、下茹でした豚肉を漬け込みます。
30分後。先の豚肉を漬け汁ごと鍋へ。豚肉を時々返しながら漬け汁を煮詰めていきます。
十分に煮詰まったところでココナッツウォーターと水を加え、豚肉が柔らかくなるまで1時間ほどコトコト、コトコト。
最後に厚揚げを加えて15分ほど煮込めば完成。なのですが、ここで個人的な好みにより下茹でした大根と、阿佐ヶ谷にある「 蒲重蒲鉾店 」のさつま揚げもプラス。ちなみに、卵の横に見える大きな楕円のものは、卵がまるごと1個入った「バクダン」なるもの。結構ピリ辛なんですって。それも含めて、食べるのが楽しみ!
ベトナム式「豚肉と卵の煮もの定食」でおうちごはん!
今日のおうち定食は副菜もスープも全部ベトナム料理です。
お待ちかねの「ティッコーチュン」。カラメル液のほのかな香ばしさとココナッツのほのかで爽やかな酸味がたまりません。砂糖もヌックマムも結構入っているのですが、しつこさは全くなし。大根は中まで味が染みていて最高!
豚肉は箸でさくっと切れるほどふわふわ&トロトロです。
そしてコクのあるしっかり味の豚の角煮がメインなので汁物はさっぱりしたものを用意。ただし、うま味がしっかり効いた出汁が味わえるスープです。
味わい深さの決め手は干し海老と生海老。それぞれ下処理したものを炒めてうま味を十分に引き出しました。
そしてこちらはキャベツと茗荷の浅漬け。最後に大葉も加えて。こちらは日本の浅漬けそのもの。あっさりしていて、でも物足りなさはなく美味。箸休めにぴったりでした。