レモングラスと聞いて、例の乾燥ハーブを想像することなかれ。
日本人がレモングラスと聞いて思い浮かべるのは、乾燥させたもの、主にハーブティーなどに入っているアレかと思います。が。タイでレモングラスといえばこちら。
これを本当によく使います。すっきりとした素晴らしく良き香りがします。しかもこれ、薄く切れば食べても美味しいのです。あ、揚げても美味です。
とにかくタイ料理がタイ料理らしくあるために、欠かせない食材の一つです。
タイ料理におけるレモングラスの使い方。
薄切りにして生のまま食す。
レモングラスを生のまま食べる場合は、根元の部分を1センチほど切り落とし、表皮を一枚剥いて、その中を薄く輪切りにして使います。柔らかい部分は上の写真をご覧いただいて分かるように、内側に薄紫の輪が見えます。これが見えなくなったら切るのはそこまで。おそらく2/3は余ってしまうかと思いますが、それはお湯で煮出してレモングラスティーにすれば美味しくいただけます。
この薄切りレモングラスが入ったタイ料理の中で、私が一番好きなものはこの「ヤムタクライ」!お酒にはもちろん、ごはんにもよく合う素晴らしいヒトシナです。
軽く叩いて斜めに大胆カット、はスープ用。
軽く叩いて斜めにザクザクとカットしたレモングラスは、こうして他の香味野菜と共に煮込み、スープにその香りを移すという使い方をします。
有名なタイのスープ、「トムヤムクン」にもこの通り、大きくカットされたレモングラスが入っています。
魚のうま味が凝縮されたクリアスープの「トムヤムプラー」にも。
この場合、レモングラスは基本的に食べません。レストランでスープの中に入っているのを見かけたら、最後までそっとしておいてあげましょう。
ガンガン叩いてバラバラにしたら、粉をまぶして揚げる手もあり。
この一見すると揚げネギか何かと見間違ってしまいそうなこちら、これ、レモングラスです。
レモングラスを7~8センチの長さに切ったら、石臼に放り込んでサークでガンガン叩きます。で、バラバラになったら粉をたっぷりまぶし、油で揚げます。すると、そのまま食べても美味しいスナック的なトッピングの完成です。ただしこれ、冷めて湿気を帯びてしまうと、その美味しさが嘘のように消えてしまうので要注意。熱々の揚げたてをいただくことを激しくおすすめします。