タイ料理に葉が欠かせない柑橘「マクルー」。

このゴツゴツした皮。日本語で「こぶみかん」とは良く言ったものです。タイ語では「มะกรูด(マクルー)」と言いますが、こちら、実以上に葉の「バイマクルー」が有名です。
つい先日、観察日記を書いたばかりのこちらです。そう。この木をうまく育てると、「こぶみかん」が実ります、おそらく。
このこぶみかん、葉はもちろん、この果実も非常に良い香りがします。ただし、その果肉すっぱいはエグイはでとても食べられたものではありませんが、香りは天下一品なのです。
こぶみかんの使い方

さてこのこぶみかん、どう使うかというと先に書いた通り、果実は食用には向きません。日本の柑橘でいうと、柚子のような感じで皮は使えるけれど…といったところ。
その皮も、例えば柚子は刻んだ皮をお料理に添えてそのままいただいたりしますが、こぶみかんをそのように食すタイ料理には未だ出会ったことがありません。私が知るタイ料理におけるこぶみかんの皮の使い方といえばこちら。

これらをすべて石臼で叩き潰すとレッドカレーペーストになるのですが、

その材料の一つとしてこのこぶみかんの皮が入るのです。手持ちのタイ料理本を見たところ、
- グリーンカレーペースト
- レッドカレーペースト
- ゲーンパーペースト
- パネンカレーペースト
- クアクリング(南部のスパイシードライカレー)ペースト
これらの材料に「こぶみかんの皮」、とありました。
他にどんな使い方をするのかしら…と思い調べてみると、かなり薬効が高いようで、エッセンシャルオイルとして使われたり、漢方薬のような使われ方をすることもあるようです。
フレッシュなこぶみかんが手に入ったら

タイ食材店でも滅多にお目にかかることのないこぶみかん。この写真にうつるこぶみかんさんとも、東新宿にあるアジアスーパーストアーで偶然2021年の夏に出会ったきり、その後一度もお目にかかっていません。
そんなこともあろうかと思って…いたわけでは決してないのですが、このこぶみかんの皮を上の写真のように剥いて

大事に大事に冷凍保存してあります。そう頻繁にカレーペーストを作るわけではないので、1年半経った今もまだ在庫ありです。でも香りがポイントのこぶみかん、そろそろ新しい皮を入手したい。またどこかで出会えたら良いな…と思う今日この頃です。