ベトナムの粉物「バインコット」
こちら、ベトナムのストリートフード「バインコット」の生地です。今回は料理研究家でありフォトエッセイストでもある口尾麻美先生のお教室に行って参りました。
さてこちらの粉物料理バインコット、日本のお好み焼きやたこ焼きと異なるのは、米粉とターメリックが入ること、そして生地を伸ばす水分がココナッツミルクだという点です。ちなみに、ベトナムの粉物料理と言えば「バインセオ」が有名ですが、そちらの生地もほぼ同じ作り方をします。
そしてこちらが中に入る具材たち。ベトナム風たこ焼きと言っておきながら、実際にタコは入っておらず、その代わりにエビが入ります。
次に、このバインコットを焼く専用パンがこちら。
もうまさに日本のたこ焼き器そのもの!ですが、穴が一回りほど大きいのが特徴です。このバインコット用フライパンには高さのある蓋が付いていて、それを途中使いながら焼いていきます。
そして焼き上がったバインコットはたっぷりのお野菜と共に口の中へ。このあたりはいかにもベトナム、といった感じです。
手軽に作れて美味しい肉料理「ボーラロット」
「ラーロット(ベトナム語)」はタイでは「バイチャプルー」と呼ばれていますが、 中国南部から東南アジアにかけて分布する草本です。
このラーロットなる葉っぱ、生のまま焼いたお肉を巻いて食べるのに使ってももちろん良いのですが、このボーラロットに関してはこのように、
肉餡を巻いて、それをフライパンで焼いてから食します。
ご覧いただいてわかるように、レッスンの際にはラーロットが手に入らなかったために大葉で代用となりました。
お肉に下味がしっかりついているので、このままでも十分美味しく、しかも冷めてもまた美味しいので、お弁当のおかず向き。
もっとも美味しい食べ方は、焼きたての熱々をハーブと共にライスペーパーで巻いていただく、というもの。これ、日本人の多くが絶対に好きな味。ぜひ食べてみていただきたいです。
素朴で時折無性に食べたくなること間違いなし!な緑豆のおこわ。
もち米に水を吸わせ、熱湯でふやかした緑豆とともにココナッツミルクで炊いた、といういかにも東南アジアらしいおこわ。
フライパンに全ての材料を加えて、水気が無くなりパラパラになるまで炒めてから蒸し器で20分ほど蒸します。ちなみにこの日は台湾の「電鍋」を使って火を通しました。
このレッスンのテーマがストリートフードということで、炊き上がったおこわはこのように。
おしゃれなペーパーで包みました。
そしてこのおこわは一口だけ味見してお土産に。なにせバインコットでお腹がいっぱいになってしまったもので。無限に食べられたあの頃の胃腸よ、戻ってこーい!
タイの粉物との違い
タイの粉物料理と言われてすぐに思い浮かぶのが「ホイトード」と「オースワン」。これね。
これらのお料理の違いは形や焼き方、何を付け合わせにするかといったことはもちろんありますが、以下3点の材料に関して入る・入らないの違いがあるようです。
米粉 | ターメリック | ココナッツミルク | |
バインコット バインセオ | ○ | ○ | ○ |
ホイトード (タイ風お好み焼き) | ○ | × | × |
オースワン (タイ風もんじゃ) | × | × | × |
もっとも、私が今所有している複数のレシピを比較しての話なので、地域によってはベトナムと同じ生地の作り方をするタイのホイトードなんかもあるかと思います。
そういえば、このたこ焼き器的なフライパンを使ったタイ料理として、「カノムクロック」がありますが、あれには海鮮は入らないものの、米粉とココナッツミルクで作るんでした。
これまた面白いな。いつかストリートフードをたどりながら、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイと歩いてみたいな。それだけで半年は楽しめること間違いなしです。