スキーヘーン(สุกี้แห้ง)

味の決め手は「タイスキ」の「たれ」、汁なしタイスキ「スキーヘーン」。

「タイスキ」とは言うなれば「タイ式しゃぶしゃぶ」。日本のしゃぶしゃぶのように、具は肉と野菜…という単純な説明はできません。タイスキの具を準備するのにはとにかく手間がかかります。詳細はこちらをどうぞ。

…というタイスキの話は置いておいて、今回ご紹介する「スキーヘーン」はそのタイスキのたれを調味料として使い、春雨と野菜、そして魚介類やお肉を炒めたタイ料理です。「スキーヘーン」を「汁なしタイスキ」と日本語で表現しているのをあちらこちらで見かけますが、個人的には「タイスキ味の魚介と春雨の炒め物」の方が、よりこのお料理をイメージしやすいのではないかと思います。

この「スキーヘーン」、タイスキのたれが春雨やお野菜にしっかりしみ込んでいて美味。材料も工程もシンプルで、タイスキのたれさえあればあっという間にできあがるので、お教室で習って以来何度も自作しているリピート率上位のタイ料理でもあります。

スキーヘーンの材料。

今回用意した具は以下の通りです。

  1. 肉(鶏肉、豚肉)
  2. 魚介類(エビ)
  3. 野菜(白菜、小松菜、万能ねぎ、きくらげ、エリンギ、ニンジン)
  4. 春雨
  5. タイスキのたれ

魚介には烏賊を入れたいところですが、あいにくこの日は良きものが手に入らずエビのみとしました。野菜も今回はオーソドックスなラインナップにしてみましたが、旬のお野菜を使って良し!です。春なら春キャベツや筍、スナップエンドウやさやえんどうといった豆の類を入れてもよいでしょうし、夏ならおくらやいんげん、パプリカなんかを使ってもきっと面白い仕上がりになるはずです。

スキーヘーンの作り方。

まずは魚介類をさっと炒めて一度取り出し、次に肉を炒めます。

そのお肉ですが、適当な大きさに切ったものを調味料やスパイスに漬け込んでおきました。

肉の色が変わったら野菜を火の通りにくいものから順にフライパンに入れ、炒めていきます。野菜に艶が出てきたら、水に浸したのち食べやすい長さにカットした春雨を加えます。

ここでタイスキのたれと調味料を加えて、全体の色が均一になるまで、しかしながら手早く炒めます。

そろそろOK!という段階まで来たら、鍋の中身をフライパンの奥に寄せ、手前の空いたスペースに卵を割り入れます。白身の具合を見ながらざっくりとしたスクランブルエッグを作って他の具材と混ぜ合わせ、最後に万能ねぎを加えれば完成です。

完成したスキーヘーンの行方。

スキーヘーン、作り立てホカホカを少々いただいた残りは翌日のお弁当になりました。そのままでももちろんおいしいですが、レンジでちょっと温めるとなおのこと美味。

タイスキのたれを作るのがちょっと面倒ではありますが、この味を思い出し、この料理食べたさに気合を入れて仕込んだことがもう何度あるか。タイスキが好き!という方、ぜひこちらのスキーヘーンもご賞味くださいませ。